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廃炉戦略と課題の全体像-炉内状況把握-

技術戦略プランと課題の体系化

 福島第一原子力発電所のリスク低減戦略を整理した構図を下記の図(ロジック・ツリー)に示します。

ロジック・ツリー1

*水処理設備廃吸着塔及び廃スラッジをいう

<出所:技術戦略プラン(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)>

 この中で、燃料デブリを安全・確実に取り出すためには、周到な準備が必要であり、数多くの難題にチャレンジしなくてはなりません。燃料デブリ取り出し分野においては、号機毎の状況を踏まえ、いくつかの工法(冠水工法、気中工法)とその組み合せによる実現可能性のあるシナリオを検討しています。

ロジック・ツリー2

<出所:技術戦略プラン(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)>

 さらに階層化した炉内・燃料デブリの状況把握のロジック・ツリーを下記に示します。

ロジック・ツリー3

<出所:技術戦略プラン(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)>

 燃料デブリの量・位置・性状やFP分布等の炉内状況を把握するために、以下の3項目に対応した研究開発を進めるとともに、総合的な分析・評価を実施してきています。

  1. 実機調査による推定
    PCV/RPV内部・S/C内部・トーラス室等の特定箇所の調査、ミュオンによる燃料デブリ検知システムによる全体像の調査
  2. 解析による推定
    事故進展解析コードを用いた解析
  3. 知見および実験による推定
    過去の事故・研究の知見による推定、プラントデータからの工学的な推定、模擬デブリによる実験等

研究開発の取組

燃料デブリ、FPの状況の総合的分析・評価

実機調査・計測のための機器・装置開発・実証